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安倍総理、薬のネット販売対象から育毛剤を除外するのはやめてください。

昨日(日付が変わっておととい)一般大衆薬のネット販売解禁に賛成! アベノミクス万歳!なんてブログ記事を書いてで大衆薬のインターネット販売解禁に賛成する旨を書いたばかりだが、今日こんな記事を見かけた。

市販薬ネット販売「全面解禁」宣言も…育毛剤など25品除外の見通し 成長戦略第3弾  – SankeiBiz(サンケイビズ)
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/130605/ecb1306052219002-n1.htm

例外検討の対象となるのは医療用医薬品から市販薬(第1類)に転用されて4年以内の25品目。胃腸薬のほか、最高裁が第1、2類のネット販売を一律に禁じた省令を違法と判断して以降、ネット販売でヒットしている育毛剤も含まれる。

安倍総理が成長戦略の一環として掲げた「一般大衆薬の全面解禁」だが、そのうちの25品目を例外とする見通しとこことだ。それまでの報道のとおり例外が設けられるようで正直残念に思う。株式市場も失望したためか、日経平均株価は前日終値から518円も下げた。

 

さて、僕は一部医薬品の副作用リスク高くてものネット販売解禁の例外品目を設定するのははっきり言って良くないと思っている。その理由をを2つにまとめたので以下につらつらと書いていく。

まず1つ目は購入者の精神的苦痛苦痛

育毛剤のネット販売が制限されるということはすなわち、店頭による対面販売を通してでしか購入できないということになる。なぜ対面販売にこだわるのか。それは薬の副作用リスクがほかに比べて大きいので、消費者の安全のため薬剤師による説明を受けさせるためだろう。

たとえば胃腸薬を購入する場合。
薬の副作用や効果についての説明を受けるだけなのなら少しの我慢ですむだろうがそれも苦痛に変わりない。薬の効果や副作用に関しては家にいながらインターネットを通じて確認することができるので、店頭での説明は必ずしも必要ないと言える。

では次に育毛剤を購入する場合はどうだろうか。
いやな言い方をするが、育毛剤をほしがる人は基本的にハゲだ。店頭で「この育毛剤は第1類なので副作用リスクが〜」などと説明を受けていればそれこそ「私は育毛剤を買いに来たハゲです」と公言しているようなもの。苦痛だ。胃腸薬とは比べものにならない。
もちろん説明している薬剤師や店内にいるほかの客はそう思っていないだろうが、それなりの苦痛を感じるハゲは少なからず存在するはずだ。そもそもハゲを気にしないハゲはそもそも育毛剤を購入しないのだから。

ということで1つ目は、購入者の精神的苦痛を強いるという点で、ネット販売の例外品目設定には反対する。

 

2つ目は代理購入者への説明

髪の薄い人は上に書いたとおり、それなりの精神的苦痛がある。その苦痛を回避する手段として考えられるのは「自分の代わりにほかの誰かに買ってきてもらう」ことだろう。

たとえば奥さん。
旦那さんの代わりに育毛剤を購入するためドラッグストアに行くと、薬剤師から説明を受けるとする(本人のみの購入に限るのかはわからないが、ここでは代理購入できると仮定)。そして帰ってきた奥さんは旦那さんに覚えたことを口頭で説明するだろう。そのとき、奥さんの説明は適切なものだろうか。お店で受けた説明がうろ覚えかもしれないし、もしかすると間違っているかもしれない。これでは対面販売を義務づけたとしても大した効果がない。それどころか、インターネットで調べた方が正確な情報を手に入れることができる。しかも薬に添付されている説明書きの小さな文字よりも見やすい。

つまり代理人が医薬品を購入する場合においては本人への情報が不足しがちだと言える。インターネット販売を通して購入する場合とあまり変わらないと言えるので、ネット販売を制限する必要はないだろう。だからといってネット販売の例外品目の購入を本人に限ってしまえば、消費者の利便性を損なうだけでなく、1つ目の「精神的苦痛」を消費者に強いることになってしまうので反対だ。

前回も書いたとおり、インターネットで薬を購入するのが怖いという人は今まで通り店頭に足を運んで買えば良い。わざわざネットで買いたい人たちの権利を制限する必要はない。医者から説明を受け処方された薬でさえきちんと服用しない患者もいるのだから、対面販売であろうとなかろうと安全性はそんなに変わらないと僕は思う。一般大衆薬のインターネット販売はしっかりと全面解禁してもらいたい。

一般大衆薬のネット販売解禁に賛成! アベノミクス万歳!

政府がやっと大衆薬のインターネット販売解禁の方針を固めた。1月の最高裁判決では厚労省の省令に対し違法とされていたので当然の流れといえるだろう。

薬ネット販売解禁へ 大衆薬、原則全て対象  :日本経済新聞 http://www.nikkei.com/article/DGXNASGC04008_U3A600C1MM0000/

 政府は4日、一般用医薬品(大衆薬)のインターネット販売を解禁する方針を固めた。原則すべての大衆薬を対象とする。安全性にも配慮し、医療用医薬品から大衆薬に転用して間もない薬に限り、副作用などの危険性を検証し、一定期間、販売対象から外す例外措置も検討する。月内にまとめる成長戦略の目玉政策として盛り込む方針で、最終とりまとめを急いでいる。

一般医薬品のインターネット販売反対派として思い浮かぶのは、チェーンドラッグストア協会や日本薬剤師会、それから消費者団体や薬害被害者団体などだろうか。

このうちチェーンドラッグストア協会と日本薬剤師会が反対する理由はおおよそ見当がつく。
インターネット販売が自由に行われるようになるとドラッグストアのように店頭販売を行う業者の売り上げは減少する可能性があるし、また、対面販売を行う薬剤師はネット販売では需要が減ってしまうことが推測できる。自分らの仕事を守るためにも「消費者の安全」を謳いネット販売に反対しているのだろう。

そして薬害被害者団体が反対したがる気持ちもわかる。
薬害に苦しむ人たちを減らしてゆくために、いやな言い方をすれば「己の正義のため」に反対しているのだろう。

ところが消費者団体が反対する理由がいまいちわからない。
「消費者のため」を思うなら、購入の選択肢を制限するインターネット販売の規制には基本的に反対するのが筋なのではないか。それなのになぜか「安全のため」と規制に賛成(ネット販売に反対)している。

でははたして、インターネットで薬を購入数ことは対面販売を通して購入するよりも危険なのだろうか。

僕は近所にあるドラッグストアに買い物によく行く。
そのドラッグストアではもちろん薬を購入することもあるのだが、このとき「どういう副作用リスクがある」といった説明を受けたことがない。ほかの店舗でも同じだ。

医薬品のインターネット販売に反対する人らの言い分は基本的に「危険性の説明が対面販売と違ってできないため危険」というものだというのが僕の認識だが、そもそも僕はその安全だとしている対面販売においてさえ薬の危険性を説明された経験がない。その経験から言わせてもらえば、対面販売だろうとインターネット販売だろうと購入する商品が同じものであれば危険性はまったく変わるはずがないのだ。それどころか、インターネット販売であれば、店頭販売と違い、時間や字数制限のない世界なので、好きな時間・好きなだけ薬の注意書きを読むことができるし、購入者の意見・書き込みを参考にすることができる。そういったことを考慮すれば、むしろインターネットのほうが安全であることもあり得る。

先述の通り、消費者が購入法方法を選択する権利を奪うネット販売の規制に、僕は反対している。インターネットを通じて医薬品を購入することに抵抗がなければ、自分の判断で購入すればよいし、反対に、ネットが危険で対面販売のほうが安全だと思うなら今まで通り店頭で好きなだけ薬剤師の説明を受けて購入すればよい。
政府の医薬品ネット販売解禁の方針は歓迎すべきものだ。