賞味期限や消費期限に惑わされないために

僕がコンビニでアルバイトをしていた頃、サンドウィッチ売り場でしきりに消費期限を確認しているお客さんがいた。話を聞くと、そのお客さんは学校から帰ってくる娘さんに食べさせるためのサンドウィッチを選んでいたらしく、学校からの帰宅時間が消費期限を越えてしまうかどうかを心配していたようだった。そのとき売り場におかれていたサンドウィッチの消費期限は、当日の午後5時までのものと午後7時までのものだけだったので、お客さんはなるべく期限の長い午後7時までのものを探し、買い物かごの中へ入れていた。

僕が食べる側の人間だったとしたら、そんな1時間や2時間程度の消費期限の差など全く気にすることなく食べてしまうのだけど、そのお客さんにとっては消費期限を少しでも過ぎてしまった商品はゴミと同然のよう感じられるようだった。僕は、自分とお客さんとの感覚の違いに少し驚いたことを今でも覚えている。

 

そもそも消費期限とは、だいたい5日程度で品質が悪くなってしまう、足の速い商品につけられたものでしかないので、その期限を少しでも過ぎてしまったからといってすぐに食べられなくなる、というわけではない。当然だが、本来冷蔵庫で保管するべき牛乳を常温で保管していた場合には、消費期限が切れる前であったとしても牛乳が腐ってしまい、飲める状態でなくなってしまうことだってある。期限はあくまでも目安でしかないのだ。

だから、その商品が食べられるのかそうでないのかという判断は最終的に、実際にそれを口にする自分自身の五感でで判断するしかない。自分の家で炊いた米がまだ食べられるかどうかの判断をするときに、においをかいだり色を確かめたりすることと同じだ。そのときに米の賞味期限を頼りに判断する人はまずいないだろう。まともな五感を持ち合わせていれば、消費期限や賞味期限に翻弄されることなく、そのときそのときに適切な判断ができるはずだ。

ついこの間、ノロウイルスの集団感染が浜松市の小学校で起こったこともあり、食品の衛生管理に神経をとがらせている方も多いと思うが、賞味期限や消費期限を少し食らいすぎた商品に関しては、そこまでシビアに考える必要はないように感じる。特に賞味期限に関してはその期限が「おいしく食べられる」期間を表示しているだけなので、期限が切れた商品を食べることのリスクが大きく上昇するなどということはない。

日清食品は先月、カップラーメンの賞味期限を1ヶ月、袋面の賞味期限を2ヶ月、それぞれ延長することを発表している。そのことからも、期限切れの商品がすぐに食べられなくなるということがないと理解できるだろう。賞味期限なんて所詮、曖昧なものでしかないのだからテキトーに捉えていればよいのだ。

カップ麺の賞味期限、延長へ 狙いは

即席麺最大手の日清食品は30日、「カップヌードル」などカップ麺の賞味期限を従来より1カ月長い「製造日から6カ月」へ、「チキンラーメン」など袋麺は2カ月長い「8カ月」へ、それぞれ延ばすと発表した。まだ食べられるのに捨ててしまう「食品ロス」を減らす狙いという。

 

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